「旅日記」カテゴリーアーカイブ

天上山

 朝起きると、例の父子は、すでに活動していた。まだ5時なのにね。こちらも負けずに朝食の準備。メニューは神津島で手に入れた「サッポロ一番塩ラーメン」です。5食入りのやつで、昨夜も食べている。これを借りた鍋と持ってきたカセットコンロ、拝借した割り箸で食べて朝食終わり。

キャンプの食事っていうと、飯ごうでご飯炊いてって思うけど、一人だと面倒で作ってられんのです。こうしている間も、子供は私に話しかけてきて、それはそれで楽しい。パパは、テントを片付けていて、必要なときに子供を呼んで手伝わせている。そうか、これで帰るんですね。いつまでも、良いパパであってくださいね。
 さて、おいらは、もう一休みしてから予定を考える。昨夜まで諦めていた計画を実行することにししよう。天上山。標高574m。ほぼ標高ゼロ地点から登るのだから、小さい山に途中まで車で行く場合よりも楽じゃない。山には雲がかかっているし、こちとら、半ズボンにサンダルの超軽装備&ヒザが弱い。さらに運動不足と来ているのだが、登らないと後で後悔しそうなので行くことにする。大変な道は無いけど、森あり、岩場あり、砂漠あり、かなり多様な一面があるのが興味深い。が、身体は正直。筋力は大丈夫だけど息がぜーぜーだったり、その逆だったり、山の険しさよりも運動不足が身にしみるといった感じです。草むらのようなところを歩けば、半ズボンの足では、草で切れてしまうので、細かい傷でいっぱい。登るにつれて、視界は悪いし風にあおられるし、寒かったり、暑かったりです。ようやく頂上について、自慢の360度の景色を見わたせば、360度の真っ白。今来た道すら悩む有様だ。まぁそれでも、なんとなく島を堪能した気分にはなった。
 山を降りるときは、村落がある側へ降りて昼食。昨日と同じところで、「赤いか納豆丼」1000円。なんの豪華さもないシンプルなものだが、これが美味しかった。やはり新鮮なイカはスーパーのイカとは別物だ。

 その後、レンタルバイクを2時間ぐらい借りて、島を廻ろうとするも、この島って一周できないんですね。おまけに、驚くほどのボロスクーターで、今にも壊れそうな音がする・・・って壊れた・・・奥地でエンストして、なかなかエンジンがかからず泣きそうだった。
 夕方からは、再び釣り。今度こそ、大量に釣って自分への土産にするつもり、当たりが5回。釣れたのが2匹。うーん。まぁこの日も、釣ったのは私だけなんで良い方なんだけどなぁ。あ、そうそう、島の名誉のために書きますが、この数日、ムロアジは釣れていないそうです。魚自体は沢山居ます。水が綺麗なんで、魚が泳いでいるのは見えるのですが、釣りたい魚が回遊していないだけです。
 今夜も釣った魚と、インスタントラーメンです。基本的に夜は退屈で20時にもなると暇でしょうがないです。こういうとき一人キャンプは辛いです。

 この日も、テントの中は暑かったのですが、テントの向きを変えたりして、可能な限り工夫をしてたら、気持ち、楽になりました。山からの風は冷たいので、ちゃんと風が通れば、寒いぐらいなんですけどねぇ。

神話の島

 船は、大島に5時過ぎ、その後、利島、新島、式根島と立ち寄り神話の島「神津島」へ。観光客の多くはデッキで海を見たり、島々を見たりする(トビウオが見れたりする)のだが、おいらは式根島を出てからデッキへ。船の中はかなり空いているので新島あたりで沢山降りたと思われる。サーファーが減っていて落着いた雰囲気になっている。しかも外人までいる。島に外人と言うのはあまり記憶が無い。そんな中、素敵なTシャツに出会った。白に英文字が入ったデザインで、変わったTシャツではないのだけども、妙に好感が持てるTシャツだった。
 島に到着後、いきなり変な看板を発見。

スナックか何かだろうか?アニメグッズで飾られているとか、コスプレママがいるとか・・・まさかね。
 その後、郷土博物館へ。今時のような展示は無く、地味な場所。そもそも、私が入館してから電気を入れていたぐらいだけれども、島の生い立ちのような物は解ったし、なにより冷房が涼しいのが嬉しい(笑)

 次に流人墓地へ。伊豆諸島といえば流罪の島々。その中でも神津島には、キリシタンの話があるらしい。なんでも、家康の侍女にジュリアという朝鮮の娘がいたがキリシタンなのでこの地へ流され生涯を閉じたという。なのでこの墓地にもキリスト地蔵みたいのがあった。

 お昼ごろ、バスに乗って、港の反対側の多幸湾のキャンプ場へ。幸せの多い湾とは良い名前である。ここで受付して、道具一式を借りて、テントを張る。一人なので不安だったが、風が穏やかなこともあり、なんとかできた。3人用テントで余裕の広さ。荷物を置いて身軽になった。

早速散策。なお、食料がまったく無いので、お店のある港へ戻る必要がある。バスの時間も合わないので、港へ歩く。途中、蛇のミイラを発見したり、遊歩道でジャングルチックな木を見たり、展望所から、多港湾を見たりしながら1時間ほど歩いて、もとの港に戻る。

港に戻ったら腹が減る。時刻は14時。数少ない食堂へ入る。殆どは海の家メニュー程度で、それらしいお店は実に少ない。食べたのは「づけ丼」1000円。ちと高いが、魚の種類も多くて満足。海鮮丼1500円と言うのもあるけど、たぶん似たような物なんだろう。使った割り箸は持って帰ろう。持ってこなかったから、これを使いまわそう。
 その後スーパーで買い物。高い!物価高すぎ。まぁ島で取れるもの以外は船で運ぶわけでしかたない。

 夕方からは堤防で釣り。サビキでムロアジを狙うのだ!。1時間ほどして、ようやく一匹。その後はまったく無し。周りの人は一匹も連れてないので、これでも良い方だ。水面を泳いでいる良型のサヨリがいるが地元の人は「あんなの食べるもんじゃない」と見向きもしない。そこで私が釣ってやろうと思ったら、あっけなく2匹釣れた。地元の人は呆然としている。そもそもサヨリが釣れるとは思っていなかったようだ。
 すると、近くにテントを張っていた父子が調理場のかまどの火を使ってくれと言う。これはラッキーと、火を確認し、魚を裁いて・・・と作業してたら、男の子が興味深々。話していたら、すっかり懐いてしまった。

それにしても、父と子の二人でキャンプか。素敵な父さんですね。イビキは私のテントまで聞こえるほど煩さかったけど・・・嫁さんは、家で静かに寝ているんだろうな・・・。
 さて、日が暮れるとどうにもならないので、風呂に入ってビールのんでさっさと寝る。なんかしならいなが、中国系の外人らしき人が、何度か私に施設の質問をしてくる。どうやら団体で来ているようで、だれもが私を従業員だと勘違いしているようだ。
 いざ、寝ようと思うと、ものすごく暑くて眠れない。これは誤算。なんせ、外は風があって、とても涼しいのだ。なのに、このテントには風が通らない。かなり参った。外のベンチで寝ようかと思ったが、虫が多すぎるし、楽しみのビールも飲めば飲むほど暑くなるので飲めない・・・ほとんど寝れなかった。

旅立ちの日

 毎日暑い日が続いているので、避暑地にでも行く計画を立ててみよう。避暑地旅行として思いついた場所が立山黒部アルペンルート。18切符で行けば楽しいかなと思い、時刻表を買いに行って、良さそうな電車を探してみる。一番の電車は、新宿から白馬までのムーンライトなのだが、次の発射は24日。しかも帰りのムーンライトは存在しない。
 そこで、学生時代の夏休みに通っていた伊豆七島の情報も集めてみる。すると魅力的な情報が1つ。大島に一泊2000円で素泊まりできるロッジがある!詳しくネットで調べてみると、8月は結構込んでるみたいで、予約が取れないことが判明。9月になってから行くのも良いかなと調べていくと、神津島に一泊1700円で宿泊できるキャンプ場があるという。利用料とレンタルテントと調理器具一式の価格である。しかも、水洗トイレ、シャワー、風呂、冷蔵庫まである!。これで十分ではないか。大島と神津島どちらに行こうかと、思っていたところ、神津島だったら今からでもいけるかもと、ろくでもないアイデアが思いつく。(このときの時刻16時)。こうなると止まらないのが私と言うもの。キャンプ場に電話して予約OKをもらい、東海汽船に電話して船のチケットを確保する。船は23:00竹芝だから十分間に合う。ただし、設備があるとはいえキャンプなので手ぶら同然とは行かない。釣り道具とカセットコンロを詰めたら荷物が大きくなってしまった。
 庭の野菜に水をたっぷりやり、水耕栽培にはタンクに液を満たし、戸締り確認して準備完了。20:00過ぎに家出。
 スーパーで果物ナイフと日焼け止めとライターと熱さまシートを購入。ウナコーワと虫除けスプレー、蚊取り線香は持参。
 竹芝に到着後、受付を済ませてチケットを入手し、コンビニでビールを買い込む。それでも時間が合ったので、見晴らしの良いところで港を見ると、私を連れてってくれる船が貨物を積み入れていた。懐かしい、学生時代は年に2~3回はこの船に乗ったものだ。

 当時は2等船室のチケットを予約するなんてできなかったので、先を争って場所取りをしたり船の甲板(寒いし暑いし最悪)で寝たりしたのだが、今回は2等椅子席なるものを予約しているので余裕。

リクライニングシートで快適!ビール飲んでお休みなさい。